ムジゲ(虹)の便り

ソウルはホワイトクリスマスでした、来年はどうなることでしょう

クレト 中村 道生 神父
cletusofm@hotmail.com
Frnaciscan Friary

 こ主のご降誕と新年のお喜びを申し上げます。

今年も残すところ後わずかとなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。降誕祭の朝、ソウルは一面真っ白な雪に覆われ、文字通りホワイト・クリスマスとなりました。今韓国は、希望と不安を抱えて新年を迎えようとしています。

希望は次期大統領にまったく新しいタイプの盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏が選ばれたことです。彼はまだ56歳の若さです。それに、最大のライバルだった李会昌氏は政界引退を表明したし、選挙のために肌の合わない鄭夢準(チョン・モンジュン)氏と無理な連帯を組んだのですが、彼も自分の不始末で脱落してしまったので、政権運営はずっとやり易くなったのではないかと思われます。国民の支持、特に若い人たちの人気は圧倒的なものがあります。
http://japanese.joins.com/ui/pages/vote.htm

不安は言うまでもなく、北朝鮮の核開発に向けた一連の危険な行動です。対話の姿勢から一気に対決の姿勢に転じた背景に何があるのでしょうか。内部的には緊張を高めて国民の不満を外に向け、外部的にはアメリカを交渉のテーブルにつかせて政権の安定と援助を獲得しようとしていると見られています。
http://www.kamiura.com/new.html

私は最近朝早く起きてロザリオを繰りながら散歩することがあります。実は毎日続けようと思って始めたのですが、1日置き、2日置きとなり、今は1週間に1回くらいになりました。来年からはまた頑張ろうかと思ってはいますが。どうなることか。

5時半だと、外は真っ暗で星がとっても綺麗なのに感激しました。夜明け前は、街の灯もほとんど消えていて、人通りもなく、深い沈黙があります。目の前に北斗七星があって、東の空には明の星が輝いています。昔、長崎巡礼をするために、その準備として北浦和の修道院から「明の星」の修道院までミサに行くのに1時間ほど歩いていたのを思い出しました。その時も明の星が輝いていました。

私は今年のクリスマスは「マリア様の眼差しで」黙想し、準備するように心がけました。マリア様はこの世の不条理をどんな眼差しでご覧になっているのでしょうか。今も、もっとも不条理の状態で、最も悲惨なところにキリストは生まれておられるのではないかと。そして、マリアはそのすぐ側に跪いておられるのではないかと思います。これは私たちにとってかけがえのない希望であって、この祈りに私たちも招かれているのだと思います。マリアはこれらのことをことごとく心に留めておられ、私たちがイエスのように生きるようにと呼びかけておられるのだと思います。

新しい年を迎え,キリストの光がすべての人々を照らしますように。